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【近隣医療系四大学共催】多職種連携教育に本学学生が参加しました

  • 2021.10.12
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 多職種連携教育(Interprofessional Education = IPE)とは「複数の専門職が、協働とケアの質の向上のために、お互いと共に、お互いから、お互いについて学ぶ機会」(CAIPE 2002)と定義される教育プログラムです。チーム医療の実現をめざして、医療職の養成段階にあたる卒前教育、研修段階にあたる卒後教育の両方で実施され、様々な成果が報告されております。
 尾張地区でも、名古屋大学大学院医学系研究科地域医療教育学講座・名城大学薬学部・名古屋学芸大学管理栄養学部の学生たちが三学部協働で企画し、地域在住の皆さまを対象とする健康教室を提供するIPEを実施していました。これに2020年度から本学看護学部が参加し(2020年度の本学参加者……学生: 川畑奈納さん・藤井結愛さん・若林大輔さん・渡邊壮真さん、教員: 肥田武・吉田ひとみ、オブザーバー: 野村千文・増永悦子 ※2020年度の題材は糖尿病でした)、四学部目としての役割を果たしております。
 看護単科大学である本学の学生にとって、将来の医療機関の同僚となる医療系多学部生と学部段階であらかじめ接し、チームワークを体験する貴重な学修機会になっています。
 このたび2021年度も、9月25日(土)に本学を含む近隣医療系四大学(上述)の学生たちが協力し(2021年度の本学参加者……学生: 小澤杏果さん・佐藤希望さん・坪井勇樹さん・早川舞さん、教員: 野村千文・肥田武)、地域在住の皆さまに対して「オンライン健康増進(認知症予防)教室」を実施いたしました。
 今年度の教室の内容を一部紹介します。
 はむすたーチームの学生たちは「認知症を『自分事』として考えてみよう!」をテーマとして、認知症に関する基礎知識を、全員参加型のクイズ形式で提供しました。本学学生も「もの忘れ」と「認知症」との違いや、代表的な認知症(4種類)の要因と症状を整理して分かりやすく示しました。

 Nagaiki Ladyチームの学生たちは「100歳まで元気に生き続けるための一歩 ~認知症の予防~」をテーマとして、認知症予防に効果のある生活習慣やテクニックを、具体的に紹介しました。本学学生は「コグニサイズ」(国立長寿医療研究センターが開発した、手軽な運動と頭の体操とを組み合わせた認知症予防課題のこと)を演示し、オンライン参加者と共に楽しく体を動かしました。

 以下は参加学生の感想です。
〇小澤さん「オンラインでの開催であり参加してくださった方と直接対面して、お話をすることは叶いませんでしたが、限られた期間で準備した内容を褒めていただけたことが嬉しかったです。今回のテーマである認知症についてはもちろん、他学部の学生と関わる機会は滅多にないことだったので、他職種の役割についても学ぶ良い機会になりました」。
〇佐藤さん「今回は、認知症予防について多職種で話し合い、1つのものを作り上げてきましたが、看護の面だけでは考えられない他の職種ならではの視点を知ることができて勉強になったし、プレゼンをする上での見せ方をどうしていこうかというような意見も話し合うことができました。多職種の専門性と、効果的なプレゼンを学ぶことができたのでとてもいい機会になりました」。
〇坪井さん「オンラインでの開催ではありましたが、他学部の方々と関わる機会をもつことができ、多職種連携という枠組みでの学びを多く得ました。また他学部の方と協力したことで、題材である認知症についてそれぞれが専門とする分野からの意見・知識を出し合って発表準備に邁進したため、自身の学びを発展させられて非常に勉強になりました」。
〇早川さん「多職種連携教育プログラムでは、看護学部と他の医療系学部が普段学んでいる事の違いを感じる事ができました。看護学部だけでは学びきれなかった薬学や管理栄養学の知識を得ることができ、各々の専門的知識を共有し互いに連携する事でより良い医療を提供する事ができると学べました」。